2019年8月6日火曜日

関頭

賢者は歴史に学び,愚者は経験に学ぶ(オット―・フォン・ビスマルク)


関頭。「かんとう」と読む,なかなか普段使わない言葉ですが,ターニングポイントとかそういう意味です。要は運命の分かれ道ということです。

今年の夏の高校野球甲子園出場を果たした宮崎の高校は,7,8年前は部員はたったの5人だったそうです。監督さんは基礎を徹底して,徳を積んでいれば,打席に立った時に自信が生まれることを説いたそうです。

その一環として,「携帯電話禁止令」を出していて,監督曰く,「百害あって一利なし」なのだそうな。

僕はそこまでケータイがひどいものだとは思いませんが,半年前に書いたこと(感性)と合わせれば,匿名をいいことにそれをSNSに上げていいかどうかすら判断できない思考停止や思考劣化が起きなければ,非常に有用なツールだと思います。

HKTの裏アカでのツイートでも分かるように,スクリーンショットの存在を知っていれば,たとえ裏アカでも「自分で蒔いた種」は拡散します。

そこだけ切り取れば,「百害あって一利なし」なのかもしれませんが,結局は使い方次第でしょう。「何気ない」扱いである分,発言者の知性や人格が素のまま反映されやすいわけです。「地頭が出る」というところでしょうか。


ここで問題。今,ツイートによるトラブルで,迷惑をかけたことを相手にメールで詫びたところまでは同じAさんとBさんがいたとします。その後,次のような対応をとったAさんとBさんの今後の振る舞いはどのように推測されるでしょうか? また,どちらの人を教員にしたいでしょうか?

Aさん:当該ツイートを削除した。
Bさん:ツイートを非公開にした。

実のところ,この数日関わった2人の学生をモデルにしていますが,案件はほぼ同じなのにこの2人のとった行動は異なっていました。人事的な視点からは教員採用の合否を左右する情報でしょう。僕の知り合いも人事に関わっているので,こういう情報は将来「みそをつける」ことを防ぐ上で,喉から手が出るほど欲しいそうです。

***追記(20191010)
神戸市の小学校でいじめ教員が明るみになったが,まあ僕が言いたいことと結構ダブりますね。結局,自分が何をしているのか,善悪判断ができていない教員は増やすなということです。
***

フェルミ推定とまで言わなくても,科学的に考えれば分かることですが,ただでさえ,知り合いの知り合いを4ステップか5ステップ踏めばつながると言われるくらい,世間は狭いものです。要するに,誰もが誰かと誰かをつなぐハブ (HUB) になっているということです。そして,SNSはそのつながるまでのステップを少なくする機能を持っていることは想像に難くありません。そういうスモールワールド・ネットワークのことをちょっと考えれば自ずと分かるようなものだと思うのですが,「スマートフォン (SMART phone)」という言葉が皮肉にしか聞こえないような,スマートから程遠いユーザもいるようです。

地「頭」が「関」わる問題。まさに関頭。

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